相続の基本(1)
「私の親は、ごく普通の小市民。いまはリタイアしているが、現役時代はコツコツ真面目にやってきた仕事人間。ご多分に漏れず、そうお金持ちでもないので、相続の心配はまったくない」
ほんとうに、そうでしょうか?
あなたには、兄弟はいますか?
「相続の問題」と「相続税の問題」は、「税」という一文字がつくかつかないかの違いですが、エライ違いなのです。
冒頭の人の場合、相続「税」の問題がないということから、相続について考えることも心配することもないと思い違いをしているようです。
「相続の問題」は「親の財産を遺族でどう分けるか」という問題です。
財産が多かろうが、少なかろうが、まったく関係ないのです。
たとえ相続税がかからなくても、親が亡くなったときの財産がたったの100万円であったとしても、これを遺族でどのように分けるのか、決めなければなりません。決めるためには、遺族同士の合意が必要です。
合意が得られない場合、揉めるのです。
父と母がいて、兄弟が2人の場合を想定してみましょう。
父が死亡しました。
父の財産は、普通、母と兄弟2人が相続します。
特別に取り決めをしない場合は、父の財産の2分の1を母が相続し、残りの2分の1を兄弟2人で相続します。この決まりを「法定相続分」といいます。
仮に兄弟が3人の場合には、父の財産の2分の1を3人で分割することになります。
決まりはそうなのですが、現実はそうキレイにはいきません。
財産はお金とはかぎらないからです。
たしかに、お金なら、いくつにでも分けることができます。
土地や家の場合は?
うまく分けることが難しいのです。
遺産として、土地と家が2000万円、お金が1000万円の場合、母と2人の兄弟で分割するにはどうしますか?
兄弟のなかでも、兄のほうは結婚して奥さんとともに父母と同居していました。
弟は、定職にもつかず、いつもお金に困っているので、法律が決める相続分を現金で欲しいというのです。
遺産の相続は、実際には「法定相続分」をキッチリ守る必要はありません。遺族同士で話し合って遺産の分割のしかたを自由に決めればいいのです。
しかし、うまく決まらない場合「法定相続分」が機能するのです。
ただ、そうはいっても、キレイには分割できません。
相続の問題は、どの家庭にも発生する問題なのです。
特に兄弟のある家庭では・・・。
最終更新時間 2007年08月23日 07:30
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