夏の資産運用キャンペーンのカラクリ。
最近の新聞広告で、金融機関のこんな内容のものをよく見かけます。
「定期預金(3ヶ月)の預け入れと対象の投資信託-総額100万円以上(うち投資信託は50%以上)の同時申し込みで、定期預金の金利はなんと年5%!」
ボーナスや退職金をあてこんだ広告で、だいたいの金融機関が実施しているキャンペーンです。
「定期預金金利5%」という破格の金利設定に吸い寄せられて思わず購入したくなってしまいます。
その前に、少し、キャンペーンの中身を分解してみましょうか。
わかりやすくするために、最低金額である100万円を使うことにして、計算してみましょう。
まずは、投資信託から・・・・
投資信託には資金の50%以上を振り向けなければならないとあるので、最少の50万円を振り向けます。
対象の投資信託はいくつもあるのですが、どの投資信託も、その販売手数料をみてみると、投資金額に対して、2.10%~3.15%程度。
販売手数料とは、投資信託を購入するときに1回だけかかる手数料のこと。お客さんが支払うコストです。
手数料率が2.10%の場合、50万円を投資するので、そのうちの10,500円は販売手数料として差し引かれることになります。
投資信託については、とりあえずここまで。
大切なのは、10,500円を負担することになるということなので、覚えておいてくださいね。
さて今度は定期預金のほう・・・・
100万円のうち、50万円を投資信託に振り向けたので、定期預金には残りの50万円。
この定期預金は3ヶ月満期とあります。金利は5%ですが、これは年換算。この金利を満期である3か月分にすると、3ヶ月は1年の4分の1なので、5%を4で割って、1.25%。
預け入れる50万円×1.25%=6,250円
これが、キャンペーンで優遇される3ヶ月間の受け取り利息です。
定期預金は満期が3ヶ月なので、3ヶ月を過ぎるとキャンペーンはなくなり、ふつうの金利0.25%程度が適用されます。
キャンペーンのカラクリは、
「投資信託で約1万円支払って、定期預金で約6千円をもらう」
あたりまえのことなのですが「自分が支払ったお金を自分がもらう」構図なのです。
だからといって「金融機関はひどい!」という言葉があたっているかどうかは、「?」だと思うのです。
ふつうのスーパーだって、家電量販店だって、どんな商売でも、遠からず、こんな構図になっているはずだからです。
金融商品は、商品そのものが眼に見えないものであるだけに、商品特性やコストなどの説明義務が定められています。
それだけに、少し眼を凝らしてみると、こんな計算が簡単にできてしまうのです。
逆にふつうの商品やサービスは、形があって見て触れて感じることができるだけに、かえって、コスト構造などは見えにくくなっています。
最終更新時間 2007年07月09日 07:30
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