住宅ローンがたくさんあるワケ。
いまや民間銀行に行くと、住宅ローンのポスターがどの銀行にも貼ってあります。
支店によっては、夜遅くまで、あるいは土日にも住宅資金相談窓口を開いていたり、それまでの銀行らしからぬ売り込みに必死。
銀行といえば、店を閉める時間はかたくなに守っていたはず。
かつては、といっても、住宅ローンを一生にそう何度も組む人はいないでしょうから、記憶はないかもしれません。それでも、かつて、住宅ローンと言えば、判で押したように「住宅金融公庫」から直接借りると決まっていました。
住宅金融公庫からの借入では足りない分を年金住宅融資や民間銀行から借りるのが、通例でした。
あくまで、民間銀行からの借入は、サブ的なものだったんです。
それが主役の座に躍り出たキッカケは、2001年の小泉総理の「官から民へ。住宅金融公庫は数年内の廃止」。
住宅金融公庫は、政府系金融機関のなかではいちはやく、廃止が決まったのでした。
来年の4月からは、「独立行政法人住宅金融支援機構」と組織のかたちも名前も変えて心機一転。これまでの住宅ローンの直接融資もやめてしまいます。
廃止の方向が打ち出されてはや5年。
その間、不況の中で、本業の企業への融資業務でなかなか収益が確保できない民間銀行が、個人への融資業務に本気で打って出始めました。
それが、住宅ローンの分野。個人の住宅資金融資は、企業への融資とくらべると貸し倒れが少ないのです。安定的、確実性の高い融資領域なのです。
民間銀行は、30年や35年の長期固定金利型のローンは、自前で開発するのは困難(現在は大手銀行を中心に自前商品を販売しています)。なぜなら、金利変動(上昇)リスクを長期間にわたって銀行が自分でかぶることになるからです。
お客様からの返済額は一定なのに、銀行の資金調達金利が上昇すると逆ザヤが発生して損失を被る可能性が高くなります。
ところが、長期固定ではなく、変動金利や短期固定金利型の住宅ローンであれば、折からの低金利、何も知らないお客様に金利変動(上昇)リスクをかぶってもらって、銀行は、ごく単純に言うと、市場金利の動向に連動して適用金利を変更するだけでいいのです。
まあ、そんなこんなで、民間銀行はそれぞれ自前のローンを販売しています。しかも、いろんな金利のタイプを選択できるようにしていたり、キャンペーン金利と銘打って店頭金利から金利の割引をしていたり、繰上返済の方法に独自性を設けていたりと、、、、、
おまけに、官は官で、直接融資はやめるとはいえ、別の形で(フラット35)住宅ローンの取り扱いをしています。借りる側とすれば、いったい、自分にとって何がいいローンなのかわからないくらいに複雑になっています。
選択肢が多くなると、それだけ、しっかりした自分を持たなければ、選択の基準を持たねば、混乱するだけです。
最終更新時間 2006年09月06日 07:30
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