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2006/08/31

「ほふり」

 読者の中に、個別企業株式への投資をしている人がどのくらいいらっしゃるのか、定かではありませんが、株式投資をたしなんでいらっしゃる人ならば、「今日の推奨銘柄」など、個別具体的で相場の話題の豊富な読み物を好まれるでしょう。

 本日のテーマは「ほふり」。株式投資をしてらっしゃらない人に、馴染みはありません。しかし、人生いろいろ。いつ何時、株式投資をする機会が訪れないとも限りません。

 「株を買う」とは、株券を購入すること。お金を払うかわりに株券(モノ)を受け取るのが、筋であります。

 株券とは、単なる紙切れ。しかし、それは、お金に換えることができるのです。ですから「有価証券」、価値のある紙なんです。

 しかし昨今は、株の売買をして、株券の受け渡しをするケースは、滅多にありません。

 理由は、面倒だからです。

 スピードの時代、ものごとは、効率的でないとイライラしてやってられません。

 給与だって、直接手渡しなどされず、数字が印字された明細が渡されるだけです。株も同じ。

 多くの株式は、「ほふり」で管理されているのです。

 「ほふり」とは、「証券保管振替機構」。

 あまたの株券が1箇所で保管されれば、売買情報に基づいて、株券を物理的に動かすことなく、持ち主の名前だけを変えてしまうことが簡単にできます。

 しかし、投資家の中には、現物の株券を受け取ることができたかつての名残りからか、現物の株券を保有している人がいます。投資家が持つこの現物の株券のことを「タンス株」といいいます。

 効率化の波は株券を1箇所で保管するだけではとどまらず、いまや、株券そのものを「紙からデータにしてしまおう」といううねりになっています。

 2009年1月から上場企業の株券が電子化されるのです。その後、現在の株券は無効になります。証券会社に口座を設けて証券保管振替機構=「ほふり」に移管していなければ売買ができなくなります。

 おじいちゃん、おばあちゃんが、現物の株券をずっと昔から持っているようなら、株券持参でお近くの証券会社に出向くよう、やさしく言ってあげましょう。

 しかしまあ、何につけ実物を手にする機会がなくなり、生産性が高まる反面、ありがたみがどこかに行ってしまいますね。

最終更新時間 2006年08月31日 07:30

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