死亡保険の保険料が下がる?
金融商品は他の商品やサービスとは違っていて、「お金でお金を買う」要素が色濃くあります。
製造業であれば、モノを1つ作るとそれだけコストがかかります。せっかく作っても、モノを買ってくれる人が少ないと余って在庫になってしまいます。
いまや金融商品は、何であれコンピュータで処理・管理されています。金融機関の商品開発力というのは、平たく言うと「企画力」と「システム開発力」。大規模なシステムを開発する頭とお金がなければ生き残っていかないかもしれません。
つい数年前まで「経営が危ないかも!」といわれていた金融機関が、ちょっと景気がよくなるとたちまち大きな利益を上げ、日本のトップレベルの製造業と肩を並べるくらいになるのが、どうも解せません。
傍から見ていると、どうも、その間に合併くらいしかしていないように思うのです。
それでも短期間に莫大な利益が上がるのは、金融業の構造そのものが、そんな性質を持っているからでしょう。
さて、保険会社はこれまで、利益の内訳を公表してきませんでした。しかし、今年、明治安田生命が先陣を切って公表をしました。昨今の保険会社不信を何とかしたいという意志のあらわれでしょう。
保険会社の利益の源は大きく分けて3つあります。
ひとつは、顧客から預かった保険料の運用がうまくいったとき。運用利率が想定よりもうまくいったらそれだけ利益が出ます。
もうひとつは、保険会社のコストが下がったとき。想定よりもコスト削減ができたら、利益が出ます。
最後は、人が死ななかったとき。想定よりも死亡率が低ければ、結果的に顧客が余計な保険料を払ったことにもなり、利益が出ます。
そして、現在、保険会社の利益に最も貢献している源は、どうやら、この死亡率のようなのです。
現在想定されている死亡率は、どの生命保険会社も、日本アクチュアリー会が作成する生保標準生命表(1996)を基にしています。
いまや2006年。前回から10年が経過し平均寿命も延びています。かつてよりも人の年齢別に死ぬ確率が低くなっています。
現在、改定作業が行なわれ、来年の春からの保険の新規加入者からは、新しい死亡率が適用されそうです。
死亡率が低くなると、どうなるか?
死亡保険の保険料が安くなります。
ですから、来年の春以降まで死亡保険の加入を待つことができる場合は、それでもいいかもしれません。(ただし、加入年齢が1歳上がっていますから、その分保険料は高くなります。しかし、金利も高くなり運用利率が高くなる可能性があるので、そうなると保険料は低くなります・・・・結局、実際にはいろんな要素が加わって保険料は決定されま)。
医療保険や年金保険は、死亡保険と違って生きている間に給付金が支払われるものなので、逆に保険料が上がる方向に影響を受けます。長生きになると給付金の支払額が増える可能性が高くなるからです。(ただ、これも、運用利率などの影響でどうなるかはわかりません)。
結局のところ、はっきりしたことは言えないのですが、一般的に、死亡率の上下で保険料がどうなるか? 運用の利率(金利)の上下によって保険料がどうなるか?・・・を知っていると、保険の見直しをするときのキッカケを上手につかむことができます。
最終更新時間 2006年07月24日 07:30
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