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2005/12/02

大きく値上がりする銘柄がいい投資商品か?

 先日行った資産運用のセミナーに参加されていた受講者からの質問。

 「大きく値上がりする銘柄や投資信託が、いい投資商品ではないのですか? 私は、資産運用で成功するためには、値上がりするものは何かをいち早く知ることが重要だと思っています。経済の情勢や、株であれば企業の業績の推移や株価の変化を読む力を養う必要があると思っているのです。」

 たしかに、市場や投資先をしっかりと調べて、今後、値が上がりそうな銘柄をいち早く察知するための学習を怠らないことは重要なことですし、楽しいことです。しかも実際の「お金」を使って値上がりや値下がりを実感すると、身につく度合いが、そうでない場合と比較して格段に違います。

 投資をするからには儲けたい。

 ただ、いい投資商品かどうかは、リターンばかりに注目していては、充分ではありません。

 リスク、すなわち、値動きのブレにも心配りをする必要があります。リターンの大きなものは、リスクもそれだけ高くなります。

 いい投資商品の定義は「リスクに対してリターンの割合が大きいもの」ということができると思います。

 事業活動と同じですね。リスクの割には高いリターンが見込まれる事業が、新たに進出するのには魅力的です。投資の世界も同じこと。

 同じリターンを獲得するのだったら、なるべくリスクは低いほうがいい。

 リスク低減をするポイントはコレ!

 ●分散投資(日本ろ含めた世界の株や債券、不動産投信に分散すること)

 これを守れば、同じリターンを確保するにも、短期投資や集中投資と比較すると、リスクが低いということが証明されています。


 投資信託についてお話をすると、個々の投資信託には、それぞれ運用会社の運用方針があり、また、目標があります。目標は「ベンチマーク」とも呼ばれ、日本株を主な投資先にしている投資信託の場合、たいてい、日経平均やTOPIXがとりあげられています。

 「基準価額が日経平均に連動することを目標にする」とか、「TOPIXを常に上回ることを目標にする」など・・・・。

 ということは、日経平均が万が一15,000円から10,000円に下がった場合、購入した投資信託の基準価額も、それにつれて下落してしまいます。

 TOPIXが30%下落しても、投資信託が29%の下落であれば、目標はクリアーしていることになります。

 それでも目標通りに運用されている投資信託なので、いくら基準価額が下落しても、いい商品に分類されます。

 「プロが運用するから安心」という文句で投資信託がよくPRされていますが、そのプロの目標は、「株式指標に連動」か「株式指標よりも少し上」程度で、「常に大きな利益を上げてくれる」ではないのです。

 結局のところ、いくらプロでも、せいぜいマーケットの動向をちょっと上回る程度のリターンをあげる程度が限界ということでしょう。

 リターンの大きな部分は、運用者の力量以上に、マーケット全体の動きに影響されているのです。

 この2年間、日本株式の株価がガンガン上昇していますが、これだけ急速に上昇するということは、マーケットそのもののリスクもけっこう高いということ。

 リスク低減をするには、他のマーケットに資産を分散してブレ(リスク)を標準化することがポイントになるのです。

 大きく上がったり下がったりすることなしに、ジワジワを値を上げていく投資商品が、私はいい商品だと思います。

最終更新時間 2005年12月02日 07:30

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