証券取引の際の一般口座と特定口座。
3週間連続で、近くの公民館の依頼で初心者用の資産運用セミナーを行っています。
「公民館」という場所柄もあり、受講してくださる方々は、ほとんどが年金生活をされています。・・・初回のセミナーの時に、受講者の方々に資産運用に関するアンケートをとりました。
「資産運用を行う期間は何年程度を考えていますか?」
4つの選択肢を用意しました。回答の中で最も多かったのが「10年程度」。
10年そこそこを、資産運用ができる期間と考えていらっしゃる、そんな年齢の方たちです。
ご高齢の方々の、セミナーに取り組む姿勢のそれはそれはご熱心なこと。
運用につぎ込める原資は、たぶん結構あるんだと思います。また、ここ最近では、銀行に行けば、投資信託や変額年金をしきりに勧められる。
年齢的には、資産運用で大きな失敗すると取り返しがつかない世代です。よくよく学習してから本格的に取り組もうと考えてらっしゃるようです。
さて、ご婦人から受けた質問のひとつ。それが本日のタイトルです。
株や投資信託を購入するときには、口座を開設します。そのときに一緒に申し込みができるようになっているのが、特定口座です。特定口座を選択しなければ一般口座を選んだことになります。
株や投資信託では、利益が出たら、自分で税務署に確定申告(翌年の2月16日~3月15日)をするのが決まりです。
確定申告をするには、株や投資信託での1年間の利益と損失を計算する必要があります。
1月1日から12月31日までに、A銘柄で10万円の利益、B銘柄で20万円の損失、C投信で30万円の利益・・・・などを自分で計算して、この場合だと合計20万円の利益が1年間に出たことを確認しなければなりません。
そして、確定申告では、この20万円に対する10%の税金を支払うと申告するのです。・・・1年間の損益計算→確定申告→納税までのステップは結構面倒です。
以上の手続きが「一般口座」。
「特定口座」で売買した銘柄は、1年間の損益計算を証券会社が行ってくれるのです。年が明けると、1枚の紙が送られてきて、そこには1年間の利益額、あるいは、損失額が明記されています。
「特定口座」には2種類があり、ひとつが「源泉徴収なし」。上で述べた損益計算までをしてくれるサービスです。確定申告→納税は、自分でしなければなりません。
もうひとつは「源泉徴収あり」。損益計算のほかに、利益が出た場合には税金の支払いまでもしてくれるサービスです。
源泉徴収の有無も、口座開設時に選択できるようになっています。
何がいいか?ということについては、、、、、、。
面倒がないので、「特定口座」を開設し、その中でいろいろな金融商品を売買するのがいいでしょう。確定申告や納税の手間も省くなら、「源泉徴収あり」を選択するのがよいでしょう。
ただし、損失が出た場合は、必ず確定申告をするようにしてください。
損失が出た場合、それを申告しておくと、翌年以降3年間の証券の売買による利益の合計が損失額に到達するまで、税金を払わなくていいからです。
ある年に損失が出た場合には、翌年以降の3年間は税金なしで損失を取り返すことができるのです。
そのためには、損失でも確定申告をすること。・・・たとえ特定口座であっても・・・。
最終更新時間 2005年11月25日 07:30
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ネット証券の口座を開設しようとしていた折、まさに特定口座って何かわからず、
タイムリーな説明にびっくりすると共に感謝致します。
ところで、1つ疑問があります。「特定口座」を開設し「源泉徴収あり」を選択して
損失が出た場合、別途自分で税務署へ行って確定申告するのでしょうか?
投稿者 don : 2005年11月25日 19:10
損失が出た場合には、翌年以降の3年間、その損失を繰り越すことができる(翌年以降に利益が出た場合、損失の範囲内ならば税金を払わなくてもいい)ので、確定申告をしたほうがいいですね。
「特定口座」は他にもいろいろと複雑な面がありので、証券会社に確認をしてから「源泉徴収の有無」を選択するといいでしょう。
ちなみに私は、確定申告することを前提として、「特定口座の源泉徴収なし」を選択しています。
投稿者 FP中村宏 : 2005年11月25日 22:21
特定講座で源泉徴収ありかなしかで悩んでいます。
毎年、医療費控除などで確定申告しているので、なしで良いかと思うのですが、ありなしで税法上の扱いは変わりませんか。
分離課税の扱いは変わらないと思うのですが。
ありにしていても損が出た場合、確定申告で取り返せるなら、わざわざなしにするメリットはないと思うのですが如何でしょうか。
そうすると、中村さんがなしにされている理由が聞きたいです。
ありだと1000万円非課税の特例が受けられなくなるとも聞きましたが、他にもこのようなことがあるのでしょうか。
宜しくお願いします。
投稿者 tera : 2006年01月08日 11:59
こんにちは。コメントをいただきましてありがとうございます。
私が「特定口座源泉徴収なし」を選択している理由をいうと、
1.いずれにしても確定申告をしているから。株式の損益で確定申告をするのも「ついで」なのです。
2.仕事柄、税金のことを身をもって考える必要があります。源泉ありだと、そのあたりの意識が希薄になりますから。
3.「源泉あり」と「なし」では、ご指摘のように、他にも税制上の違いがあるから。
実際に、税制上の違いを上手に活用する例は私の場合ほとんどないのですが、
ご指摘のように1000万円の非課税特例は「あり」だと×です。
その他、
給与所得者は給与所得と退職所得以外の所得が20万円以内の場合は、所得税を申告する必要はないのですが、「あり」の場合は、しっかり取られる、
とか、
「あり」の場合、定率減税を株式売買の所得で活用することはできませんが、「なし」だと一定の条件下で活用できる、
とか、
「なし」だと、専業主婦の取引で所得が38万円を超えると、配偶者控除という税制優遇が受けられない、ダンナさんの扶養から外れるとか(「あり」の場合は申告しなければ問題なし)、いろいろあります。
証券税制は非常に複雑です。したがってその方の家族構成や取引している人は誰なのかということや、給与所得者なのかどうかなど、個別の判断が必要になりますね。
誤解を招いたようで申し訳ありませんが、私は「あり」を無条件に推奨しているのではなく、「確定申告や納税の手間を省くなら」という前提つきです。
最後に、これまた複雑になるので詳細は申しませんが、特定口座だと、源泉のあり、なしのいずれかを選択する必要がありますが、「特定口座源泉徴収あり」と「一般口座」は両方持つことができますので、うまく使い分けをする手だても選択肢に加えることができます。
今後ともよろしくお願いいたします。
投稿者 中村 : 2006年01月08日 14:12
2つの証券会社と取引をしました。1社では利益を出し、もう1社では損益を出しました。合計では、一定の利益を出しています。何れの取引においても、特定講座の源泉徴収ありを選択しています。両社との取引を通算するために、確定申告をしようと思います。その場合、株取引で得た利益が、翌年の税率を引き上げることはありますか?
投稿者 へのへのもへじ : 2007年01月24日 22:26










