投資信託入門(3)
先週から、数ある投資信託を分類するときの「切り口」について述べています。運用会社よる分類と投資地域による分類は解説済み。その他にも、まだまだ、たくさんの切り口があるんですね。
「分類ばかりじゃなくって、値上がりする投信を教えて欲しい」という声が耳元まで届きそうな気配です。
しかし、少し考えてみてほしいのですが、値上がりする銘柄があらかじめわかっているとしたら、世の中の投資のプロという人たちが、どうして一般の人たちに対して「投資情報提供」などのお仕事をして対価を得ているんでしょう。
投資情報を提供してお金を儲けるよりも、自分自身のために自分のお金を人知れずこっそり投資したほうが、たくさんの利益を楽に上げることができるような気がしませんか?そのほうが仕事もシンプルだし~。
将来のことはたとえ5分後のことも、誰にもわからない。いくらプロだってわからないはずです。
ですから、「投資情報は、あくまで自己責任で投資する際の判断材料のほんの一部」程度に考えておいたほうが、あとで「あの情報を信じたおかげで失敗した」なんて腹立たしい思いをしなくて済みます。
「プロなんだから、一般ピープルが知らない、何か、確実なものを知っているのではないか?」との思いが膨らみますが、そんなことはありません。
プロという人たちも、それこそ世界中にヤマといるのですから、抜け駆けするなんてことはできっこないのです。
さて、他の分類について・・・・・
◆投資対象による分類
大きく分けると、「株式」「債券」「不動産」「通貨」の4つに分けることができるでしょう。
株式にもいろいろありまして、「バリュー」「グロース」「大型株」「中小株」などの分類の視点があります。
「バリュー」とは、株式の中でも業績や資産の状況から考えて、株価が相対的に安い水準にある株式のことです。
株価は、景気や業績などだけで上下するのではなく、人気によっても大きく左右されます。「歌や芝居のうまさに定評があるけれどいまひとつ人気がなくてギャラが安いタレント」がいるのと同じように、株価も銘柄によっては、投資家に注目されず、割安な水準にとどまっているものがあります。
このような銘柄は、いったんその実力が評価されはじめると株価が上昇する可能性を秘めています。
このような株式をバリュー株といいまして、バリュー株ばかりで運用している投資信託もあります。
バリュー株は、他の銘柄と比較すると、上昇相場のときには、他の銘柄の株価が上昇したあとに、1テンポ遅れて値上がりする傾向があります。
あとにご紹介する「グロース」のほうが、営業担当者やお店の窓口の人から勧められるケースが多いのですが、その理由は、「バリュー」はその性質から言って、地味だからです。
個人的には「グロース」よりも「バリュー」のほうが堅実な雰囲気がスキなのですが、一般には、地味な銘柄が入っている投信よりも、既に人気が出ていたり世の中の変化に積極的に対応していると思われている銘柄を含む投信の方がお客様に受け入れられやすい傾向があります。
バリュー投信を勧めるには、「どうして地味な投信を勧めるの?」というお客様の質問に対して、答えを用意しておかなければなりません。その答えも抽象的になりがちで、説得するのは容易ではなく、説得できたとしても、本当にそれが将来値上がりするかは「神のみぞ知る」。
デビュー前の実力派アイドルグループとSMAPでは、現時点の評価が目に見えるし、今後も確実に活躍してくれそうなSMAPのほうが受け入れられやすい。
それと同じ現象が、投資の世界にもあるのです。
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最終更新時間 2005年09月20日 07:30
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