Politeな私たち
前回のブログで「politeな私たち」と書いていて思い出したのですが、
先日日本経済新聞の取材を受けた際(8月16日火曜日夕刊<首都圏版>に出ます・・・よかったらご覧ください)話したボストン留学時代のエピソード。
掲載される文面を送っていただいたら割愛されていたので、こちらに書いてもいいかと(笑)。
私はボストンの大学院でジャーナリズムを勉強していまして。
大学院にもリサーチ中心のところと、professional schoolと呼ばれる実技中心の学校があるのですが、私が通っていたのは後者でした。
実際に警察署や消防署に行ってネタを探して記事を書いたり、自分でテーマを決めてあちこちに取材をして長い記事を書いたりしました。取材先の方々も、アメリカでは「学生はあなどれない」ことを知っているので(学生だろうが何だろうが能力がある人が認められるので、我々が書いた記事がそれこそTIMEやThe New York Timesに掲載される可能性だってあるわけです)、真剣に話を聞いてくれて、学びごたえのある2年間でした。
で、その実践授業が本格的にスタートする直前に用意されたのが、ある教授のクラスでの「模擬取材」でした。授業開始後、突然2人の学生がクラスルームに入ってきて、教授に対し、
「あなたは私が拾ってきたネタを盗んだひどい人だ!」
「僕も彼女が取材したのを知っている!勤務先に言いつけてやる!」
と大騒ぎするのです。実際にThe Boston Globeという有名紙のジャーナリストだった教授は、「外で話そう」と二人を廊下に連れていって、残った我々は「どういうこと?」「そんなことってあるんだ・・・」「確かにあの先生ちょっと怪しかったよね」(ひどい)などと話していました。
そこに教授が戻ってきて、
「さあ、今の事件の記事を書いてみよう」
・・・つまり、あの騒ぎは全部彼が仕組んだことで、今日1日を使ってあの2人を探し出し、連絡し、取材し、コメントをしっかり入れた記事を提出しろというのです。「なんちゅうことをするんだ」と驚きはしましたが、皆ジャーナリストの卵たちはとにかく急げ!と我先にと外へ。
連絡先の番号は分かるように設定されていたのですが、いかんせんこの2人がつかまらない・・・いつかけても留守電なのです。「あーもうだめだあきらめたよ」という人が続出、私はというと、英語力ではアメリカ人の学生にかなわないのだから、ととにかく人より多く電話をかけまくりました。深夜2時まで。
もう無理だろうなー・・・と思っていた次の日の朝、なんと取材相手のうちの1人から電話がかかってきたのです。
「で?何が聞きたいの?」とぶっきらぼうな声で。
必死で質問をし、稚拙ながらも記事をまとめ、そして次の授業で、その取材相手の二人が現れました。自分が取材に応じた相手とその理由を話すために。
私に電話をかけてきてくれた彼女いわく、
「私はYukoに折り返し電話をしました。なんといっても、彼女が一番し
つこくて(persistant)、そして一番礼儀正しかった(polite)から」
確かに電話するたびに
"I'm so sorry to bother you again, but..."
"I know I've been troubling you, but I would truly appreciate it if you could give me a call."
などと留守電に吹き込みまくっていたのです。でも、自分にとってはそれが特別なことだとは思いませんでした。
するとアメリカ人の学生が突然、
"Of course! She is JAPANESE!"
と叫んだのでした。
世界的に知られている「日本人=礼儀正しい」という常識。
正直私はその中でも礼儀正しくないほうだと自認してるのですが、それでもなんだか自分の日本人らしさが役に立ったことがうれしかった。今でも異文化に触れる際は、日本人である自分を大事にしつつうまく新しいものと融合させていけたらいいなと思ってます。
最終更新時間 2005年08月12日 18:53
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