英語と「態度」 その3
さて、「英語と態度」最終回です。
いよいよ上級者編。
どの程度の英語力になったら上級者なの?と思われる方も多いかと思います。
英語で仕事の話が難なく出来る上に、日常会話によく使われるようなフレーズを使ってコミュニケーションをさらに円滑に出来るようになれば(たまには時事ネタを振ってみたり)、かなり上級者に近くなったといえるかもしれません。
余談ですが、外国人とやり取りしたり、海外勤務になった多くのビジネスパーソンの方々が最も難しく感じるのがこの「日常会話」の部分なんだそうです。
たとえば、メールを打つ際、真ん中に置く業務連絡は専門用語なども使いスイスイ書ける。でもその前後を埋めるような、日本語で言うところの「お世話になっております。その後おかわりはありませんか? 日本ではそろそろお花見の季節です・・・」や「季節の代わり目ですのでご自愛くださいね。そちらで面白い映画などあったら是非教えてください!」などの表現(英語だとここまで硬いイメージではないでしょうが)、このあたりをどう書いていいのかわからないという意見が多いとか。
「仕事がちゃんとこなせてればそんなの書かなくてもいいじゃないか」と言う方もいるかもしれませんが、こんな挨拶の一文で他のビジネスパーソンに差をつけることも出来ることがあるのも事実ではないでしょうか。
では、
上級者にお勧め!の「態度」
+αをどれだけ演出出来るかが勝負!あなたの印象を「一緒に仕事してる人」から「一緒に仕事したい人」に変えるチャンス!
○ Give Your Opinion
ディベートの文化が根強くある欧米では、自分の意見を持つことがとても大事。というより、自分の意見を持っていない(発しない)人に対する評価は非常に低いものです。アメリカ人同士の会話を聞いていても、「こんなニュースがあったよ」「へえ~」で終わらせることがほとんどなく、「私はこうだと思うけどね」と自分の立場をはっきりさせることが多い。このあたりは文化・性格の問題もありますので、そのまま真似するのが良いとは一概に言えませんが、少なくとも自分の意見をしっかり言う、イコール自分をアピールすることであるのは間違いありません。相手の意見と反対でも全然構わないのです、どんどん言ってみましょう(ただし出来る限りロジカルに!)。
○ Have a Sense of Humor!
以前お笑いコンビのパックンマックンのパトリック・ハーランさんと話していた時「アメリカ人と関西人のメンタリティって似てると思いません?」とお話してみたところ、大笑いしながら「確かに!」と賛同してくださいました。どんなに真面目な場面でも隙あらばボケよう(ジョークを言おう)とする心意気はまさに両国(?)共通。「アメリカンジョーク(=ベタ)」などと揶揄されたりすることもありますが、東海岸地方で好まれるジョークなどはかなり知性がないとわからないものも多かったりしてなかなか奥が深いです。とはいえ、そんなレベルまで達しなくても「面白いことを言ってみよう」という態度は快く受け入れられるもの。自分の身の回りのこと、仕事での問題点などで笑いを取ってみましょう。
以上、少しでもご参考になれば幸いです。
ちなみに現在発売中の弊誌『English Zone』第14号(建築家安藤忠雄さんが表紙です)では、在日外国人のビジネスパーソンたちが日本人ビジネスパーソンの「国際度」に点数をつけている企画を掲載しています。我々編集部にとっても新たな発見があったりして、なかなか面白いページに仕上がったと思っています。ご興味がおありでしたら是非手に取ってみてください。
ではまた次回に。
最終更新時間 18:11 | コメント (0) | トラックバック
英語と「態度」 その2
さて、私が「態度」という言葉を使ったのには理由があります。
なんとなく、という話で恐縮なのですが、「態度」という言葉は「姿勢」や「思い」などよりも実際に「外に出ているもの」というイメージがあるように感じるからなんです。
つまり、堀江社長が取った行動をはじめ、「コミュニケーションを図りたい」「自分はこういう気持ちだとわかってほしい」という部分は、外に出して相手に見てもらわないと意味がない、ということです。
日本では「あの人は本当に頑張っているから」「縁の下の力持ちだよね」などと隠れた努力が評価される傾向がありますが、アメリカなど欧米はやはり「やったもん勝ち」の文化です。「彼は本当は英語が話せる」「彼女の知識はすごい」と誰かが知っていても、「でも発言しないんだから、行動に見えないのだから、つまりは努力が足りないんでしょう」と言われるのがオチです。
逆に言えば、態度にさえ出していれば、英語力がつたなくても十分意図が伝わることがあるということです。
では、自分の英語に自信がないとき、実際にどんな態度を取れば英語力を補う、またはそれ以上の効果を期待することが出来るのでしょうか。
初級者にお勧め!の「態度」
ついつい慌てがちな英語での会話ですが、この2つだけでもやってみてください。
○ Just Speak Up!
「とにかく話せ」ということです。日本のビジネスパーソン、特に理系の仕事に就いている方の多くが「頭の中で完璧なセンテンスが出来ていないとなかなか口を開くことが出来ない」という悩みを抱えているそうです。しかし英語のネイティブ・スピーカーだって、ビジネスの現場で文法的に間違った英語を話していることは多々あるんです。恐れていては何も始まりません。少しだけ勇気を出して単語を並べるだけでもやってみましょう。
○ Look in the Eyes and Smile
特にアメリカでは「目を見て話さない」=「何かやましいことがある」と思う風潮があります。英語力に自信がないとついつい目をそらしながら話してしまったりしますが、そこをぐっと堪えて相手を見つめ返してみましょう。それだけでも「ああ、この人は自分と話したいんだ、集中してくれてるんだ」という思いが伝わるものです。そして出来れば笑顔を絶やさないこと。これも相手を安心させます。
中級者にお勧め!の「態度」
少しずつ話せるようになってきたからこそ感じる「壁」があるはず。そんなときの打開策にも。
○ Laugh at Yourself!
「その単語の使い方違うよ?」とか「発音がちょっと・・・」とか相手によっては指摘されることもあるかもしれません。そんな時は「せっかく話してるのに!」という気持ちを抑えて「あはは、そうですね!本当は何て言うんですか?」と答えてみてください。間違いを笑われたら「また学ぶチャンスだ、おいしいぞ!」ぐらいのゆとりを持って、相手と一緒に自分を笑い飛ばしちゃうのが吉です。
○ Show that You Care
話している事柄について「関心がある」「他人事だと思ってない」と示すことが大事です。それは、相槌を打つ(「uh-huh」などの多用はあまりしないほうがいいですが)、言われた内容に対して自分の意見を述べる、相手が成し遂げたことを評価する、共感や感嘆の意を言葉や身振りできちんと表す、などで表現可能です。このあたりを疎かにしていると「ああ、興味がないんだな」と誤解されてしまいます。
長くなってきましたので、続きの上級者編はまた次回に。
ここに挙げたのは、おそらく「そんなこと知ってるよ」ということばかりだと思うのですが、たとえ知っていても実践出来ているかどうかはまた別の話ですよね。
心の隅にでも留めておいていただけたら、と思います。
最終更新時間 16:54 | コメント (2) | トラックバック
英語と「態度」 その1
皆さんこんばんは。
現在次号の『ENGLINK』の制作に追われ、てんてこまいになっている伊東です。
次号に掲載する企画のひとつに、今日本中の話題の中心になっているライブドアの堀江社長の記者会見があります。先日私が所属している外国人特派員クラブで開催された内容を収録したものです。
私は日本育ちの正真正銘100パーセント日本人なのですが、なぜかこのクラブに入っています。
本来特派員として日本に派遣されている外国人ジャーナリストのために設置されているこのクラブでは、連日メディアをにぎわしているスポーツ選手やビジネスパーソン、政治家たちが記者会見を行っています。これまでに北島康介さん、楽天の三木谷社長、任天堂の岩田社長など、さまざまな方々の会見に出ましたが、日本人記者だけが出席する会見とはまた文化が違い、より辛らつでよりストレートな質疑応答が聞けて面白いものです。
シビアな外国メディアに取り囲まれるわけですから、取材される側はそれこそ数名で戦いに挑むようにして来るのが常ですが、今回は違いました。
いつもどおり、スウェットにチノパンというカジュアルないでたちの堀江社長はたった一人で会見場に現れ、通訳はいたものの最初から最後まで一人で堂々と質問に答えて帰ったのです。彼の主義主張に対して賛否両論分かれるのはご存知のどおりですが、少なくともこの態度に関しては海外メディアのウケは良かったようです。堀江社長のその姿勢に敬意を表してか、いつもカッチリスーツを着込んでいるクラブの役員たちも各々真っ赤なセーターやジーンズなどカジュアルな装いで隣に座っていました。
「記者会見で特定のメディアの質問を優先するというのは通常当クラブでは行っていませんが、今日に限ってはフジテレビ、ニッポン放送の記者を優先します。さぁどうぞ!」
そんなジョークまじりの役員の言葉から始まった質疑応答も非常に活発で、それでいて和やかなものでした。「お付きの者」がいない状況で、「英語は得意でないので」と恐縮しつつも隣に座った外国人たちと一生懸命言葉を交わしてコミュニケーションを図っていた堀江社長。
こういうやり取りを見ると、英語を習得しよう、異文化コミュニケーションに挑戦しようというときに取る「態度」は、もしかしたら英語力以上に大事なのかもしれないと思わずにはいられません。
~続きます~
最終更新時間 22:16 | コメント (4) | トラックバック
はじめまして。
はじめまして、伊東裕子です。
「やさしい英語、だから和訳なしで楽しく読んでみようよ!」というコンセプトのもとに、現在『English Zone』と『ENGLINK』という2つの英語レベルの異なる雑誌を作っています。
今回Wisdomでブログ開始のお話を頂き、ありがたい限りです。
連載陣のほかの皆さんの顔ぶれを見て少々緊張気味ではありますが、ここでは英語や異文化コミュニケーションについて、実際のエピソードを交えながらお話していきたいと思います。
時々脱線して英語と全然関係ない話をしてしまうかもしれませんが、ご容赦のほどを。
さらに、頑張っても難しい話は出来そうにもありませんので、肩の力を抜いてマイペースに書いていくつもりです。こちらもご容赦くださいませ。
ではまた次回に!










