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2007/02/07

メガブランドの維持と個性派ブランドの撤退

本来、正確な諸事情を知らずに他社のマーケティング戦略を批判するのは、フェアではないと思いますが、今回は消費者の立場で感じたことを中心にお話します。

日本の最大手化粧品メーカーである資生堂では、近年マーケティングパワーを集中投下するための、ブランド統廃合などを行ってきました。
ご存知の方も多いかと思いますが、特に広告費の集中投下を主目的に、「ウーノ」などの男性向けも含め6大メガブランドを推進しているようです。
MAQuillAGE(マキアージュ)は、資生堂が2005年8月21日から展開しているトータルメーキャップブランドで4人の女優さんを同時に起用しています。さらにヘアケアの主力商品であるツバキの広告費は、50億とも言われ、同じく多くの女優や著名人を起用して話題になりました。
こうした広告により、全体の市場シェアは堅調、あるいはトップに返り咲いたものなど効果はあがっているようです。

女性にとっては、仕事の上でもプライベートでも化粧品は重要なアイテムなので、ある程度の投資を惜しまない人も多いのではないでしょうか。好きな化粧品を見つけたりするのも喜びのひとつにもなっていますよね。
私も、お気に入りのブランドのひとつに資生堂の「INOUI IDインウイアイディー」があります。百貨店のカウンターでは、資生堂とコーナーを別にしていますし、ブランドコンセプトも一般向けの資生堂商品とはかなり違っていて、ファッション性に飛んだ色のバラエティーや高機能なアイテムにファンも多いブランドです。ところが、先週、百貨店のINOUI IDのコーナーに立ち寄ったところ、今月中に撤退するとのこと。あまりの急なお知らせに戸惑っていると、昨年末から徐々に各地での撤退がはじまり、今年に入ってから都内でも店舗のクローズが始まり、ついに最後の一店舗も今月中に閉めるという。
このブランドの一番の売りは、ブランドスタート初期から「NEW LOOK」とうたっていた通り、自分らしさを見つけたり、颯爽とした自分を大切にしたい「主張するブランド」として多くの熱烈ファンを持つブランドのひとつです。また、カウンターではファッション性の高さにも関わらず、他ブランドに比べ、親しみのあるスタッフやメークアップアーティスト達が、必ず実際にメイクを施してくれたり、積極的にサンプルをくれたりすることは、多くのブロガーも書き込みで紹介しています。こうしたマンツーマンでの接客が人気を呼び、コスメファンの間では、カウンセリングされたメイク方法などの紹介が数多く掲載されています。

早速、帰宅後資生堂の消費者問い合わせに電話して確認してみました。
私「撤退するなら、ファンも多いブランドなので早めに知らせるべきではないでしょうか?すごくいいブランドなのにもたいないです。今後一切このブランドの商品は購入できなくなるのですか?」
対応係「はい。やはり撤退のようです。申し訳ありません」
とのこと。あまりのあっけない対応に、消費者よりもブランド愛がないのかとさえ思うコメントに少しがっかりしました。
インターネットで、この情報についての書き込みをチェックしてみると、やはり同様の意見の多いこと。人気なさそうなので、ブランド撤退は仕方がないといった感想は、全くと言っていいほどありませんでした。しかも、興味深かったのは、多くの消費者がメガブランドへの広告投資で、メガブランド一辺倒にシフトする戦略を見抜いている点です。

資生堂では、広告ばかりが目立っているが、実際には顧客とのコミュニケーションを重要視しているとのコメントをしています。また、企業ブランドの重要性を強くアピールしています。
しかし、昨今、CGMに代表される口コミなど、個々の消費者の声がクローズアップされ、様々なニーズに対応するために尽力する企業が多い中、ある意味時代に逆行して市場全体のシェアにこだわるのは、大メーカーとしてのジレンマのように思えてなりません。
シェアにこだわり、市場を大きな大衆としてとらえるブランド戦略は、ムーブメントが起こったように酔いしれているのは身内だけで、消費者が置き去りにされている感が否めません。大切なファン(顧客)を取り残していないか、見直してみることこそ、本来の企業ブランドを守る一番重要な観点なのではないでしょうか。

最終更新時間 2007年02月07日 12:36

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マーケッティングにこれが正しいと言う法則はありません。コンサルタントや評論家は後から成功事例を、いかにも正しかったかのように言う人が多いです。
顧客志向と言って消費者に振り回され、投資効率が悪化して失敗する場合もあります。マーケッティングが教科書通りに出来たら企業は苦労しませんよ、ここは、今後どうなるかじっくり見守ってはいかがかな?

投稿者 N21 : 2007年03月01日 23:17

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