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2005/06/16

One-To-Oneよりもっとあなただけに

前回、人間の心理 特に”希少性”に訴えるお話をさせていただきました。
今回は、より突っ込んで「別に必要のなかったものまで買っていただくにはどうしたらよいのだろう」という内容についてふれてみます。

これからご紹介する例は、マスマーケティングの手法とはまったく異なるもので、むしろ販売テクニックに近いと考えられるものです。しかし、実際にはOne-to-Oneマーケティングの顧客リレーションシップを寄り強固にしたものとしてぜひ参考にしてみてください。
ご存知の通り、One-to-Oneマーケティングは、顧客シェアを追求するマーケティングです。1人の顧客に、自分の店からもっと多く繰り返し買ってもらいたいといものですが、そのための顧客の志向や家族構成などプロファイルによってリレーションを強化しようというものです。

それに対し、プロファイルに関係なく顧客から指名買いをもらう手法が、”あなただけが特別”作戦です。
適切な名前を考案中ですのでご勘弁ください。(いいネーミングがあったら変えます)
まず、これは商品やサービスを提供する側が、個々の顧客を個人的に”好き”、もしくは"好意を持っている”という想定で顧客に対応することがスタートです。
実際に、はじめからフィーリングのあう店員さんやこちらが憧れをもってしまう営業の方など、いいなと思う人には、顧客の意識が明らかに変化することって経験あるのではないでしょうか?

ここで重要なのが、個人的に”好き”、もしくは"好意”を持っているという点です。好きな人にあるいは、
家族に対して接するような対応に鍵がかくされています。
例えば、もうすぐセールになる商品を無理にすぐに買わせようとしたり、似合わないものを似合うといったり、高額なものを強引に進めるなどもってのほかです。自分の好きな人や家族にはそんなことは決してしないでしょう。また、今買うと損なので、もう少し待ってから買うようにアドバイスしたり、正直に似合うものや必要なものだけ進めるなど、時としてシビアなアドバイスをしてくれると一層の信頼感が生まれます。

こうした対応を受けた顧客は、自分に特別な好意を寄せていると感じたり、自分だけ他の客とは違う特別扱いをされていると感じます。

人間は、心理学的にも「他人から何らか恩恵を受けたら、何らかのお返しをしなければならない」といった社会的に返報性ルールを感じています。こうして、親切や愛情を受けていると感じる顧客は、特に必然性がなくても、ついつい店に顔をだして購入したり、また買おうと思っていたものなら必ずその店で買わなくちゃいけないと思ってしまいます。ましてや、好意をいだいてくれている相手の場合、もちろん異性でなくても、悪い気はしないのが人間です。
そこで、特に欲しくもないのにあの店員さんを喜ばせたいばっかりに、ついつい買ってしまうなんてことありませんか?時には、購入しないで店をあとにした場合など、もと足りなさを感じることさえあります。
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これが、”あなただけが特別”作戦の効果です!

これが、いかにも顧客に対する親切や媚が、商売だからということがみえみえでは全く効果がないどころか、逆効果になりかねません。
確かに、世の中のキャバクラなどでは、こうした感情をうまく利用したビジネスが成り立っていますが、
お酒の入っていない場合は、この手のあざとい演出は容易に見抜かれますので要注意です。

これは、One-to-Oneなどのプロファイルに基づくマーケティング手法より、かなり直感的でかつセールスエージェントと顧客との個々のリレーションシップが重視されるため、アパレルや嗜好品などには適した手法なのではないでしょうか?
もちろん、BtoBもほとんどは、こうしたセールスエージェントの役割が重視されるビジネスは多いのではないでしょうか?

次回も続いて、心理作戦を活用したマーケティングをご紹介していきます。


最終更新時間 2005年06月16日 03:01

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”あなただけが特別”作戦、まさにその通りですねえ。

アパレルの新人店員時代に記録的な売上を達成した鶴岡秀子さんが、自著の「一人で20人分の売上! 新人ツルちゃんの接客営業」で、“お客様に好かれようと自分をつくってしまうより、お客様を好きになろうと素直になること -そこから全てが始まります。”と書いてます。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478540705/249-3849220-0129105

鶴岡さんいわく、各種のBtoBコンサルティングにおいても、この手法は通用したそうで。
バーチャルの世界でも、この辺の心理をうまく突いたビジネスが今後成功していく気がします。

投稿者 野澤 : 2005年06月16日 11:03

野澤さん、コメントありがとうございます。確かにバーチャルでもメールなどのやりとりで、会った事もない店舗の方との不思議な親近感がめばえること、ありますよね。こうしたマインドセットは、本当に大切にして欲しいと思っています。

投稿者 Imazu : 2005年06月16日 13:18

「別に必要のなかったものまで買っていただくにはどうしたらよいのだろう」について、鶴岡さんとお話したときに、『本命の洋服を買っていただいたとき、「こちらもお似合いですよ」とアクセサリーをそっと勧めると、すんなり買っていただけることがある。アクセサリーを目的に買いにきた方にはこうはいかない』とおっしゃっていました、確か。

投稿者 FUMIHIRO MIZUNO : 2005年06月17日 22:33

最近友人から「ユビキタス社会は一般に『いつでもどこでも誰とでも』といわれているが、もうひとつの側面として『いまだけここだけあなただけ』の社会である」という言葉を聞きました。携帯情報端末や個人の嗜好を解析する技術の発展をさしてそう言ったのだと思いますが、そのような技術が、今回ご紹介いただいているようなマーケティング技法の発展を支えていくのだろうかと感じております。

投稿者 Hironobu Mori : 2005年08月13日 18:53

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