継続的な取り組みが必要なブランディング
さて、長かった連休も終わり休みぼけ解消に前回からお話しているサイバーブランディングについて続けてみましょう。
ブランディングについては前回のお話で水野様が、“イメージを意図的にコントロールしようとする試みをブランディングと呼びます”と投稿してくださったように、企業側の施策を指しますが、ブランド醸成のプロセスは時代とともに少しずつ変化していると考えられます。
若い読者の方はピンと来ないかもしれないので、ざっくりと振り返ってみます。
50-60年代は、よい製品、新しい技術など商品ありきの時代だとされています。
続く、60-70年代はいわゆる“ブランドイメージ”の時代でCMなどまさにブランドイメージに牽引されることによるブランド醸成がさかんに行われていました。
その後、こうしたイメージ戦略は知名度やイメージと商品・サービスにギャップを感じた消費者は、“イメージ”以外に商品選択の基準を求めはじめます。つまり“ブランドエクイティ”の考え方が定着しブランドの実態を深める動きがさかんになりました。
また、同時に商品・サービスの差別化が図りにくくなる中、自社の打ち出すメッセージをポジショニングすることで、よりターゲットに訴えるといった手法がとられてきました。しかし、これも実態としてはブランドイメージを語る上での切り口のひとつと考えられます。
そして、現在では「ブランドエクイティ」から「ブランドアイデンティティ」の概念へと発展し、このブランドはどうあるべきか、あるいはどのように認知されたいか、といったアイデンティティの明確化こそが強いブランドを構築する上で重要だとされています。また、同時に企業をとりまくステークホルダーに対し、なにを“約束”し、どのようなメリットを享受できるかを明確にしようとする試み“ブランドプロミス”という概念が重要視されています。
ブランディングは、企業から行う取り組みですが、ブランド自体は企業側のアプローチでは、成立しません。つまり消費者やステークホルダーは、企業が示す“ブランドプロミス”を理解し、魅力を感じ取った暁に商品や企業に対する信頼が醸成されます。そのため、企業は、こうした活動を実に地道に継続的に行い、表現し、伝えていく必要があります。
不祥事や事故が起こった場合、“ブランドに傷がつく”といった表現で表されるように
こうした考え方は、現代のリスク社会において非常に重要であり、なんらかの予期せぬ事態が起こった場合、企業の考え方、その対応が社会的な評価基準として多くの目が向けられます。もちろん、店舗での店員の対応、商品の問題はいわずもがなです。
これは、コンシューマ製品を扱う企業はもちろんですが、BtoBを主体とする企業も考え方は、同様です。
いずれにしても、ブランディングは一過性の取り組みでは決して成立しないという点を自分の会社においても再点検してみてください。
最終更新時間 2005年05月09日 08:17
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.blwisdom.com/mt/trackback/288
今津さま、はじめまして。
マーケティング関連のBlogを検索していましたら、こちらに辿り着きました。興味あるBlogで、お気に入りに入れさせていただきました。ブランドの書籍は数多くあり、私も数冊読みましたが、どれも飽き足らないという印象です。石澤昭彦氏の「売れるブランドの作り方」は平易で一気に読んでしまいました。しかし、今日の私のBlogにもコメントしたように核心部分が触れられていないのは残念です。マーケティングは心理戦でもありますから、それを紐解いてくれる書籍に出会わないかと思っております。
また、更新記事を読ませて下さい。
投稿者 PBA : 2005年05月17日 02:23
PBAさん、投稿ありがとうございます。こうした課題は、多くの方々がお持ちであるにもかかわらず、社内で議論できる素地がなかったり、考え方や言葉がまったく通じない人々の間で仕事をしなければならない方々を多く見てまいりました。心理戦とおっしゃってくださったように、マーケティングのアプローチの最終目的は、人の心を何らかの方法で動かすことにあります。これからもいろいろな取り組みについて、ぜひご一緒に議論していただければ幸いです。
投稿者 今津美樹 : 2005年05月17日 23:33











