「人生を変えた一冊」番外編
本日、『Wisdom堂書店「人生を変えた一冊」』というコーナーで、わたくしの好きな書籍をご紹介させていただいております。
なにせ、トップがマンガなんですが…。
ほんとはもっと入れたいマンガ入れたかったのですが、ひとりでWisdomサイトの知的価値を下げてしまってはいかん(笑)ということで、マンガは一冊にしました。
紹介できなかった書籍を、こちらで勝手に記事にしてしまいます。
このブログなら何の気兼ねもなくマンガご紹介できますのでね。
よく考えたら、これまでもけっこうマンガについてエントリー書いてきたなと思いますが…。
●「ビートルズ」
角川文庫
ジュリアス・ファスト著 池 央耿訳
ほんとうに人生を変えたという意味では、中学3年の時に読んだこの一冊をおいてはありません。
おくれてきたビートルズファンだった地方都市に生活する少年が、はじめて活字として彼らの生き方を知って衝撃を受けました。
勉強は優秀、品行方正?地元金沢で平凡に暮らしていくんだろうなと考えていた少年は、この日を境に180度生き方が変わったと思います。
心の中では「自分は組織生活に向かないのではないか」と思っていたので、音楽で生きていこうと心に固く刻んでしまったのです。
そのためには、まず金沢を出て東京で暮らそう、と自分の進路が大きく変化してしまい、そのなれの果てがいまのわたしです。
ああ、この本さえ読んでいなければなあ(泣)。
今頃は金沢で静かに暮らしていたはずなのに。
●「オフィス北極星」(コミック)
講談社
中山 昌亮 (作画)真刈 信二 (原作)
心のどこかに独立したいという考えがある人には、おすすめの一作です。
いますぐ独立しなくても、将来ひょっとしたら、しかも大規模な起業ではなく、自分のやりたいことをやりたいという方には、さらに強くすすめます。
大手損保ニューヨーク駐在のゴーが、その会社のあまりに日本的な体質に、とくに事なかれ主義や、国際的な感覚の欠如に深く絶望し、ひとりぼっちでアメリカでリスク・コンサルタントとして独立し、やっていく物語です。
プロとしての責務を果たしつつも、どこかに「人のために何ができるか」という優しさを秘めつつ、決して暑苦しくなく、クールに、ときにはジョークも交えながらいろんな難題に立ち向かっていく主人公の姿は、独立して苦しい時期の自分にとってはバイブルでした。
さらに、毎回プロジェクトを成功させた後、必ず主人公はひとりぼっちになつてしまいます。
そこがまた、何とも言えず切ないストーリーです。
下記に「勇午」というマンガも紹介させていただきましたが、その原作も真刈信二氏で、もっとも好きな原作者の一人です。
●事件屋稼業
谷口ジロー(作画)関川夏央(原作)
双葉社他
気の強い女性歯科医のビルに間借りする、うらぶれた中年探偵の物語です。
たまに訪ねてきてくれる別れた妻の娘(この子も気が強い)だけが心の支えです。
いつか、こんな風に生きていたいと思っていたら、ほんとうにそんな人生になってしまったので、人生を変えた一冊と言っていいかも知れません。
横浜を舞台に、ずるがしこい警察官コンビや、頭のいい悪党などと絡んで繰り広げられる。、ハードボイルドながらどこか笑ってしまう物語。
不朽の名作だと思います。
●「チャート化とレイアウト」
日本経済新聞社
富士ゼロックス D推進グループ/コアデザイン
1991年12月発売で、わたしが購入したものは1996年の7版。深く静かに売れ続けてきたドキュメント制作のための名著だと思います。
企画書のレイアウトやデザインの基礎がしっかり述べてあります。
この書籍から大きな影響を受けました。
いまでも、付箋だらけの本をたまに読み返しています。
●「図解兵法―組織を率いる戦法と策略」
ビジネス社
大橋武雄
これも深く静かに売れ続けている書籍でしょう。初版が1976年で1999年時点で55刷!
著者は戦時中軍部の参謀をつとめた方で、戦後は実業家として活躍された方のようです。
古今東西の兵法を、まるで目の前の黒板で説明してくれるような、わかりやすくも歯ごたえ十分な戦略・戦術の本です。
たとえば敵を7人捕らえて、「ハリツケ = 処刑」の柱をつくる。その時わざと6本しかハリツケの柱をつくらずに相手に見せると、ひょっとして一人だけが助かるかも知れないという気持ちが捕らえられた敵の間に芽生えて、何でも重要な機密まで話してしまうという実例です。
そんなリアルな実例ばかりで、もう、嫌になりますが、参考にはなります。
●「勇午」
講談社
赤名 修(作画)真刈 信二 (原作)
以前このブログでも「勇午」については書きました。
よろしければこちらの記事をどうぞ。
●「蒼天航路」
講談社
李 学仁(原案)王 欣太
横山光輝の三国志と並ぶ双璧だと思います。
これについても以前このブログで書きましたので、こちらの記事をどうぞ。
●秘密探偵JA
ホーム社
望月三起也
子ども時代一番好きだったのが望月三起也先生です。
望月氏の作品としては「ワイルド7」が一番のヒットだと思いますが、むしろそれ以前のこの「秘密探偵JA」や「最前線(二世部隊物語)」などのクオリティの高さは特筆ものだと思います。
1960年~70年代の少年マンガで、これほどクオリティが高く、しかも娯楽性の高いものはそんなにないと思います。
大人っぽく、しかもユーモアをたたえた作風は大好きだったのですが、なんか過小評価されている気がしてなりません。
「ワイルド7」の暴力的なシーンばかりクローズアップされていた気がしますが、それは、たぶん当時のプロモーション戦略として仕方がなかったのではないかと思います。
この「秘密探偵JA」シリーズは、なるべく相手をあやめず、知力や戦略で戦っていく主人公の姿が最高です。
●ねじ式
青林工芸舎 他
つげ義春
高校生の頃読んで一番衝撃を受けたマンガがこの「ねじ式」。
それからほとんどのつげ氏の作品をコレクションしましたが、このほかにも「文鳥」「初茸狩り」「ゲンセンカン主人」など大好きな作品が数知れず。
一番のの悪い影響は、自分にも「近場放浪癖」がついてしまったことです。
よく高校の頃は、能登まで単線の各駅停車にのって放浪していました。
いまでも、路地裏をフラフラするのは間違いなくつげ氏の大きな影響です。
●トロッコ
岩波文庫 他
芥川龍之介
最後に、つげ氏によって目覚めさせられた放浪癖のシーズになった思われる短編。
小学生の頃は本の虫で、とくにお気に入りが芥川龍之介だったのですが、とくに「トロッコ」のなんともいえぬ浮遊感というか、喪失感というか、そんなものが大好きで、将来の放浪癖の種を植え付けられてしまったと思っています。
最終更新時間 2008年07月22日 07:55
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