− 第16回 −
11月 看板(ブリュッセル) (2007年11月19日公開)
宣伝のための強力なメディなど無かった時代、通りすがりの人の眼を捕らえるには看板が欠かせなかった。店の特徴を訴えつつしかも人の目を引くように工夫している内にそれは自然にひとつの芸術作品になってゆく。
ブリュッセルの街のやや閑散とした一画に有るそのレストランの看板は見事にデフォルメされた三日月だった。どんな料理を出すのか分からなくてもその看板を見るだけでとにかく入ってみたくなった。そして結果は正解だった。通常のうまさに加えてその店には深い夜の安らぎがあった。ベルギーこそは食の天国だ 。
写真・文: 金子 晴彦










