− 第20回 −
1月 霧を吸う壁(ベギン修道院) (2008年1月21日公開)
日の出前、あたりは深い霧におおわれ数メートル先も見えなかった。9時過ぎになり、ようやく太陽が出て霧も薄れ始めた。ベギン修道院の中庭に続く小道沿いに、妙な形の細長い煙突を持った倉庫の様な建物が有った。その壁の漆喰はもう何年にもわたって時間と大気を吸い続け歴史を重ねて来た。
この朝は深い霧を吸い込み、今壁に向かって歩いてゆく二人連れもそのまま壁の中に消えて行きそうに見えた。
写真・文: 金子 晴彦











