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日本は、これまでIPv6の研究・実装において、諸外国を一歩リードしてきた。しかし、昨年の米国国防総省のIPv6移行の発表などを受け、世界の状況も大きく変わり始めている。今後の本格的な普及に期待がかかるIPv6の市場動向をIPv6普及・高度化推進協議会専務理事、東京大学江崎助教授にお話を伺った。
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本格的な普及を目前に正念場を迎えるIPv6
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- Q:
- 昨年は、IPv6の実証実験や相互運用などのニュースが、市場を賑わしIPv6普及を予感させる動向が目につきました。一方で、昨年来IPv6に対する市場の期待感が高かったことの反動から、2004年を迎え、IPv6の本格的な普及に時間がかかるのでは?といった見方もありますが?
- A:
- 確かに、昨年までは、実証実験や相互運用性など、数多くのニュースがあったと思います。こうした実績をベースに、いよいよIPv6の本格的な商用化に向けて動き始めているというのが実情です。一見、市場が沈静化して見えているのは、多くの企業がモノづくりに専念している証拠です。
IPv6対応の完了しているネットワーク製品が市場に普及し、もはや目新しいニュースではなくなりました。また、デジタル家電製品など多くの端末機器にもIPv6モジュールが搭載されるなどの動きが加速しています。本格的なビジネスとして適応させるためのシリアスなフェーズに入ったと言えます。
- Q:
- IPv6対応の製品が、市場に投入されはじめる中、すでに移行が進んでいる、もしくは移行可能な状況と考えて良いのでしょうか?
- A:
- すでに、IPv6対応でないネットワーク機器は、逆に少なくなってきましたし、基本的な移行に必要なインフラが整った段階と考えています。しかし、実際の運用には、まだ十分な環境がすべて整っているとは言えません。
“ネットワークの専門家や研究機関が利用するのには問題がない”というのが現状だと認識しています。しかし、安心して誰もが使える環境を提供するには、まだ十分な実績がありません。ミッションクリティカルなネットワークへの適用を考えると、運用面でクリアにしなければならない課題がいくつかあります。日本のメーカーは、こうした運用フェーズの開発環境の整備やPRが、あまり得意ではありません。
これに対し、米国はあるフィールドで適用するためのシステム全体の環境整備が非常に得意です。例えば、ネットワークの構築に必要な稼働環境すべてをアプリケーションと称して、システムの完全性の実証を米国国防総省などが中心となって急速に推進しています。 日本もこうした背景から、実際の移行をスムーズに推進するための運用環境を早急に提供しなければ、諸外国に対する先進性を失いかねません。
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諸外国の主な動向
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- Q:
- 米国のお話が出てきましたが、諸外国のIPv6への対応動向はいかがでしょうか?
- A:
- 確かに、昨年までは、実証実験や相互運用性など、数多くのニュースがあったと思います。こうした実績をベースに、いこれまで、日本はIPv6の研究・実装。商用化の面で諸外国を一歩リードしてきたと言われてきました。しかしその状況はにわかに変化しつつあります。IPv4アドレスの潤沢さから、IPv6利用がもっとも遅れると考えられていた米国も、国防総省のIPv6移行発表で一気に状況が変わってきました。特に、国防総省などの受託開発を行う台湾、インドなどでもその影響は大きいと考えられます。
また、IPアドレスの圧倒的な不足が認識されている中国では、一般的なインターネット接続サービスにおいてもIPv6のアドバンテージが認識され、膨大な潜在的市場として、急成長が期待されています。
ヨーロッパでは、ベンダーの動きはまだあまり積極的ではありませんが、官需を中心にECレベルでのプロジェクトの動きがあります。米国の国防総省の動向の影響下で、NATOにおける協調の関係からも対応が進むと考えられます。 以上の通り、IPv6における新しいビジネスチャンスに気づき始めた各国の動きを受けて、世界中IPv6対応環境が急速に整う情勢になってきたと考えられます。
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