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インフラ整備と合わせて、コンシューマー向けに多機能車載サーバーMAGを提供
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――コンシューマー向けのマーケットの展望はいかがでしょうか。
TAS端末は通信モジュールを内蔵する簡単なものですが、コンシューマー向けはそういうわけにはいきません。そこで、TASがカバーする広域通信だけでなく、無線アクセスサービス環境での狭域通信やETC(Electronic
Toll Collection system:自動料金収受システム)機能、デジタル放送などのゲートウェイとなる多機能車載サーバーMAGを開発しています(図)。
MAGはCDMA2000 1xに代表される高速データ通信、無線アクセスサービス環境での無線LAN、料金所でのETCと、走行場所や場面によってアクセス回線を自動的に切り替え、車内でのインターネットアクセスや動画コンテンツのダウンロードを可能にする「カーPC」です。通信型カーナビではありませんので、ナビと同じ画面を使いますが、ボタンひとつで切り替える形にします。すでにプロトタイプは完成しており、この7月に発表する予定ですが、MAGは様々なネットワーク環境を利用して、情報をやり取りできるゲートウェイとしての受け皿の役割を果たします。
――提供するコンテンツはどういうものになるのでしょうか。
この7月から、セーフティ&セキュリティ、エンターテインメント、ドライバーサポートの3つのカテゴリーにわけて、70チャンネルで提供します。まずは、車内でYahooのような検索サイトが使えるようになります。また、コンテンツというと、エンターテインメント系を考える人が多いのですが、セーフティ&セキュリティもクルマの中では大切なコンテンツなわけです。MAGの挙動センサーを使うと、様々なドライビング状況を記録できますし、これをレンタカーに装備すれば、安全走行の場合はキャッシュバックするなどのサービスが可能になります。もちろん、エンターテインメント系も充実させる方針で、新作映画の提供も予定しています。
――ネットワークを利用した今後の展開をお聞かせください。
テレマティクスは循環代謝ビジネスです。これから、ロードサイドのファミリーレストランやファーストフード店、ガソリンスタンドに無線アクセスサービス環境が整備されていきます。そこでは、お店に立ち寄ったら、認証課金や、サービスとしてデジタルコンテンツをダウンロードできる。あるいは事前にメニューをプッシュで配信して、ドライブスルーでは代金は自動課金される。こうした仕組みが作られていくことでしょう。
また現在、自動販売機にADSL端末と無線LANを合体させた、ブロードバンドITSルーターを開発しました。今後は、ブロードバンドITSインフラ事業を、ロードサービス事業者や自販機メーカー、飲料メーカーへ積極的に販売していきます。ロードサイドの店舗はせいぜい1万店ですが、自販機は全国に260万台あります。さらに、自販機に絶対位置情報とIPアドレスを与えれば、携帯電話の圏外域でも緊急時の通報にも使えます。このような形も含めて様々なやり方でのネットワークインフラの整備が必要であり、モバイルキャストではこのインフラ整備を進めていこうと考えています。
――これからクルマでネットワークを利用する上での課題は何なのでしょうか。
ひとつは通信料金の問題です。携帯電話代をはじめ、コンシューマーが毎月負担できる料金はほとんど上限に近づいています。MAGを使うと、新たな料金が発生するわけで、これをどれだけ抑えられるかが大きなポイントです。もうひとつは、国の施策の問題です。走行中の自動車でネットワークが自由に利用できるような通信インフラを早急に整備することが必要です。その上で、民間でできることは民間でやるようにするべきです。日本におけるテレマティクスは、技術的な観点だけではなく、社会工学的な視点からのアプローチなしには実現しないのです。そのために、モバイルキャストは、様々なコラボレーションや提言なども含めて積極的に展開していく考えです。
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図.モバイルキャストのビジネススキーム
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