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車をネットワークにつなぐテレマティクス・ビジネス。様々な企業が様々な思惑を持ってこの市場に挑んでいます。今回はカーナビゲーション・システムのトップメーカー,パイオニアのアプローチを探りました。
CD-ROMからDVD,そしてハードディスク(HDD)へとメディアを移行しながら高付加価値化を続けてきたカーナビ業界ですが,車好きのリッチな若者以外に販路を広げるには,低価格でより魅力的な製品を開発しなくてはなりませんでした。
その鍵になったのが,ネットワーク技術です。カーナビをネットワークにつなげれば,端末はずっとシンプルにでき,併せて販売方法も携帯電話に近いモデルが可能となります。何より常に最新の地図情報がダウンロードできることは,利用者にとって大きなメリットでしょう。
自動車メーカーの純正品との競合の中で,カーナビの老舗パイオニアはブロードバンド技術に何を期待しているのでしょうか。
市場に先駆けて、通信カーナビを商品化 クルマのネットワーク化の一歩を踏み出す |
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カーナビゲーションの先駆者として,いち早く通信の利用に取り組む |
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パイオニア株式会社
モバイルエンターテイメント株式会社
黒崎正謙 氏
Profile
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――昨年9月,他社に先駆けて通信カーナビゲーション「Air Navi」を発売した背景をお聞かせ下さい。
開発がスタートした1998−9年頃は,カーナビが初めて発売されてからちょうど10年ほど経っている時期ですが,携帯電話やインターネットがかなり普及しており,家庭で様々な情報が簡単に入手できるようになっていました。また,GMやフォードも通信でのナビゲーション・サービスを試みはじめ,当社もハードディスク(HDD)ナビを設計しているところでした。そこで,携帯電話による情報収集に慣れている人たちを新しい客層として獲得していくためにも,通信を利用しようと考えていました。トヨタやホンダなど国内の自動車メーカーもネットワークを介したクルマへの情報提供を検討し始めており,アフター・マーケット主体の私たちもオリジナリティのある製品を開発しようと考えました。その後,HDD「サイバーナビ」とDVD「楽ナビ」が大ヒットした追い風を受けて開発を進め,ブロードバンド時代のカーナビを目指した「Air
Navi」を発売したわけです。
――携帯電話を意識されていたわけですか。
商品開発にあたっては,毎月支払う携帯電話の使用料を前提にしましたし,カーナビ・ユーザーからも5万円のナビが欲しいという声が出されていました。当時は,メディアの高度化など付加価値を付けて,価格は維持するという商品戦略をとっていて,その結果,買い換え客が増えないという側面がありました。そこで,5万円は無理にしても価格を引き下げて,買い換えも含めた幅広い客層に購入してもらうことを狙いました。それが結実したのがDVD楽ナビであり,通信カーナビAir
Naviでした。
――通信カーナビの開発過程をお聞かせ下さい。
当初,ハードウエア価格を思い切って引き下げるために,メディアをなくすことにしました。つまり,メディアを外付けの携帯電話にして,メディア部分のコストを丸々浮かせようと考えました。ところが試験走行してみると,接続できないところや接続に時間がかかる場所もあって,目標のDVDレベルの応答が不可能なことがはっきりしました。一方,高速通信が可能な3G(第3世代携帯電話)もまだ普及していなかったため,携帯電話の利用をあきらめて,内蔵モジュールを使って通信する方式に転換しました。その上で,ネットワークは,当時最も高速で従来の方式と互換性があり,全国で均一にサービスが使えるKDDIのCDMA2000
1xのデータ通信を利用することにしました。
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