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競馬にはいろいろな楽しみ方があり、そしてそれを知れば知るほど、競馬はますます面白みを増していく。日本中央競馬会(JRA)は多くの人に競馬の面白さを知ってもらうために、インターネットを利用したレース情報の提供や馬券の購入、競馬場への無線LAN設備など、ブロードバンド時代に対応したサービスを提供している。日本中央競馬会 理事 上島 一總氏にサービスの狙いやその内容を聞いた。
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競馬の面白さを知ってもらうためにインターネットなどあらゆるメディアを利用
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――携帯電話やインターネットから馬券を購入できるサービスを始められたとお聞きしましたが。
馬券と呼ばれる勝馬投票券は全国10ヵ所のJRA競馬場と30ヵ所の場外馬券発売所(ウインズ)、そして自宅で購入できる在宅投票の3つの方法で発売されています。昨年末時点で在宅投票会員は、全国で約193万人。昨年1年間でも約30万人が新たに在宅投票会員に登録しており、馬券発売金全体の約3分の1、1兆1800億円を売り上げるまでになっています。そのうち、プッシュホンの音声認識で申し込むARS会員が約24万人、ファミコンや各種専用端末、携帯電話、パソコンなどから申し込むA-PAT会員が約169万人ですが、A-PAT会員向けに昨年3月からiモードなどのインターネット接続が可能な携帯電話から投票できるIPAT(携帯)、同じく7月からはインターネットで投票できるIPAT(PC)のサービスを開始しました。おかげさまで、両サービスともファンの皆様から非常に高い支持を受けることができて、昨年12月22日に開催された有馬記念では、レース当日のインターネット投票が21万人、携帯電話からのインターネット投票31万人、合計52万人の利用がありました。有馬記念当日のA-PAT全体の利用者が105万人ですから、サービス開始半年前後で半数近くの方にIPATを利用していただけるようになりました。
――インターネットを利用したIPATを始めた狙いはどこにあるのでしょうか。
競馬というのは、最終的には馬券を購入するわけですが、そこに至るまでのプロセスにおいてさまざまな要素を交えて、知的に推理していくところに最大の面白さがあります。ですから、馬券を買う人は、馬体重など出走する馬の状況、騎手や馬場の様子、レース当日の天候、馬場に対する馬の得手不得手など、あらゆる情報を自分なりに総合した上で、馬券の払い戻し倍率であるオッズを見て、購入する馬券を最終的に決めます。もちろん、競馬専門誌や競馬新聞などの事前の予想オッズも参考にするわけですが、在宅投票する人は自分なりの様々なデータを蓄積していて、そのロジックにもとづいて勝ち馬の予想をしていきます。騎手だけで予想する人もいれば、馬場の状態や馬の血統で予想する人もいます。予想するためのロジック、切り口は無数に存在していて、その集大成がオッズなのです。ですから、オッズは投票された金額によって刻々と変化し、出走直前に急激に変化することもあります。予想オッズをリアルタイムで知ることは馬券を買う上でとても大切なのです。そのため馬券の購入には、自分のロジックを組み立てるのに必要な情報を広く収集するとともに、リアルタイムでのオッズ情報なども、あわせて知る必要があります。そこで、競馬ファンが知的な推理を行う上で必要な、できる限りの情報をあらゆる媒体を使って提供していく。その中心となるメディアがインターネットだと考えています。そうすれば、馬券を購入する人はその情報の中から、オンデマンドで自分のロジックに必要な情報を選んで利用することができるようになり、競馬の面白さが倍増するわけです。
――なるほど。競馬を楽しんでもらうためには、情報量とリアルタイム性が必要なんですね。
もう一つの目的は、外出先などあらゆる場所から、自由に馬券を購入できるようにしたいということです。とりわけ、若者層に競馬ファンのすそ野を広げていきたいという狙いがあります。さまざまな調査によると、若者の馬券購入率はこの10年以上低落傾向にあるという調査結果も出ています。そこで、競馬の面白さを若者に理解してもらうための手段として携帯電話やインターネットが最適ではないかということになりました。若者が日常的に使っている携帯電話やインターネットから、自然に競馬に参加してもらうことができれば、初心者には敷居が高いといわれてきた競馬のマイナスイメージをなくし、若者の競馬ファンを拡大することができると考えました。まだ、サービスを開始して1年も経っていないので、速断することはできませんが、会員数の増加や利用状況などからみて、若者層の競馬への参加という当初の1つの目的はある程度達成されつつあるという印象を持っています。
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