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トップITトレンドBB最前線 Vol.6 
BB最前線
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石橋 庸敏 氏
Profile
広帯域で品質の高い映像と双方向のやり取りを実現するブロードバンドの旗手のひとつがCATVである。株式会社ジュピターテレコム(J-COM Broadband)は、ブロードバンド時代のCATVのリーディングカンパニーとして、札幌、関東、関西、九州の19のCATV会社を通してサービスを展開している。ブロードバンドの展望およびJ-COM Broadbandの戦略について、同社 代表取締役社長 最高経営責任者 石橋庸敏氏に話を聞いた。
CATV、高速インターネット、電話の3つをパッケージで提供、満足度の高いサービスを目指す
――6月末現在で、総加入世帯数が145万世帯を突破したそうですが、ブロードバンドサービスの現状について、お聞かせ下さい。

 J-COM Broadbandでは現在、お客様に対してスポーツ、映画など映像を提供する「ケーブルテレビサービス(J-COM TV)」を中心に、「高速インターネット接続サービス(J-COM Net)」、さらに「電話サービス(J-COM Phone)」の3つのサービスを提供しています。CATV、高速インターネット、電話という3つのサービスを1本のケーブルを通じて提供することにより、お客様が様々なメリットを享受できるようにすることが、当社の基本的な目標です。ですから、3つのサービスには優先順位は付けず、3つ、もしくは2つと、できる限りまとめて利用していただくようにしています。このように、サービスをパッケージ化し、ワンストップショッピングで提供することによって、お客様には利便性を提供することができると考えています。
 例えば、この7月から「ブロードバンド動画有料コンテンツ」の提供を高速インターネット上で開始しました。ここでは課金はJ-COM Netの月額基本料金と同時に請求し、事前に登録されている銀行引き落とし口座で決済する、CATV業界では初のワンストップビリング方式を採用しました。これによって、有料コンテンツの申し込み時にクレジットカードを登録する必要がなく、利用者は安心して利用することができます。

――パッケージ化について、加入者の反応はどうでしょうか。

 非常に良いですね。加入理由を調べてみると、「以前からCATVに入っていたのでインターネットに入った」「CATVと一緒にインターネットに入った」というお客様が多く、CATVとインターネットをセットで提供することの効果が非常にはっきり出ています。
 電話はこれからサービスを始めるエリアが多いのですが、既にJ-COM Broadbandに加入していたり、地域にサービスを提供している関係で、地域の皆様の当社に対する認知度や信頼感も高く、多くの方にご加入いただいています。ですから、今後は3つ一緒に利用するお客様の比率が、さらに高まっていくものと見ています。

――ADSLなどのインターネットサービス事業者との競争も厳しいのではないでしょうか。

 はっきり言って、同じ土俵の上で勝負しているという認識は持っていません。当社の電話サービスはNTTの固定電話に代わるサービスなので、多くのお客様はNTTの回線契約を解除します。ですから、お客様でADSLを利用する人はほとんどいません。その上、電話サービスの基本料金はNTTより安いので、フレッツで大手ISPを利用するADSLと比べると、利用料金はかなり安くなります。
 価格面の優位性だけではありません。J-COM Broadbandは自前のネットワーク設備を持っており、帯域を確保することができます。VOD(ビデオ・オン・デマンド)が実用化されれば、ヘッドエンドのサーバにアクセスして高品質の映像を安定的に配信することが可能です。ところが、一般のインターネットでは、ストリーミングで映像配信する以外に方法はありませんし、帯域を確保することはできません。ですから、インターネットはデータ通信には最適だと思いますが、高品質の映像や音声の配信にはどうしても難があります。このように、CATVと一般のインターネットではトラフィックコントロールに雲泥の差があるわけで、CATVのブロードバンドサービスは、帯域を確保できるというメリットを徹底的に生かしていくものなのです。
 これをもう少し、具体的な生活シーンの中で見てみましょう。当社の加入者の中心は、40−50歳代を中心としたファミリー層です。例えば、1軒の家の中で、同じコンテンツを子供はインターネットを通してPCで見るかもしれませんし、一方、両親はVODで大画面のテレビで見るようになるかもしれません。このように、CATVは同じコンテンツ・同じ家庭でも、人や場所、時間によって、アクセスメディアを自由に選ぶことができる大きなフレキシビリティを持っています。これがCATVの大きな優位性なのです。

――電話サービスエリアの拡大や動画有料コンテンツの提供など、積極的な事業展開を図っていらっしゃいますが。

 当社の電話サービスは、先にも触れましたがNTTの固定電話に代わる電話という位置づけで、品質もサービス内容もNTTと同等です。ですから、現在サービスが始まろうとしているインターネットの付加的なサービスとしてのIP電話とは、全く性格が異なります。電話サービスはまだ、J-COM Broadbandのサービスエリア全域をカバーしているわけではないので、今年から来年にかけて提供エリアの拡大に力を入れようとしています。またIPによる本格的な電話サービスは固定電話レベルの品質維持を前提に、少しずつグレードアップを図るために現在実験をしている段階です。
 一方、インターネットでの動画有料コンテンツの配信は、この7月から始めたばかりで、教育、エンターテインメント、生活情報を中心に現在34種類の動画コンテンツを提供しています。これはお客様が料金を払ってもよいと考える優れたコンテンツを開発し、収入増につなげることが大きな狙いで、今後ネット上で同好会のようなコミュニティを作り出していくことを目指しています。
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